葡萄の一年



 これからのページは、葡萄という樹が、どのように成長し、実を結び、
一年を終わらせていくか、作業とともに、紹介していきましょう。

長崎にも雪は降ります。とはいえ一冬に2〜3度ですが。この
時期は葡萄は深〜い眠りに(休眠期)入ります。剪定(枝切り)
で忙しい時期でもあります。剪定はそれ自体で翌年の収量を決
めるほど重要で、緊張する時期でもあります。
また2月に入ると、地下の根は動き出すとも言われているんで
すよ〜。
夢農場の春は、棚の掃除から始まります。ご覧の「巻きつる」は
葡萄のものです。昨年の葡萄の置き土産なのですが、これが菌の
宝庫なのです。ひとつひとつ丁寧に丁寧に取り除きます。
農薬散布だけが、菌を殺すわけではありません。こんな地道な作
業が菌の密度を減らすことにつながるのです。
剪定も終わり、3月下旬から4月上旬にかけてはビニール張り
の季節です。このビニールのおかげで、樹が雨に濡れる事が少
なくなり、農薬散布回数が減らせるのです。この作業は一つの
一大イベントでもあります
.
3月も下旬から4月の上旬になると、芽が動き出します。この頃
に枝を切ると、透明の液体が切り口からタラタラ流れ落ちます。
葡萄の血液ともいえる、樹液です。この透明な液体を舐めてみ
ると??なんと、無味無色なのでーす!この味の無い液体から、
あの甘い葡萄が出来るなんて、不思議だなあって思いますハイ。

芽が出始めると、花までは一気に伸びます。写真はロザリオビアン
コ。6葉期です。もう少しで花が咲きます。
これが葡萄の花(巨峰)。普通の果樹や、花のように、一輪咲くの
ではなく、実の数だけ花が咲くんですよ。とは言え、きちんと葡萄
の実になってくれるのは、たくさん咲く花のうち、わずか・・・。
 それにしても、葡萄の花の香りのなんと上品でかぐわしい事か・。
この時期、花の上部と下部を切ります。うんざりするほどの数です。

実止まりの様子。花が満開の時期に、長雨が降ったり気温が低い
と、きちんと実止まりする事は難しく、はっかけ葡萄になったりします。
葡萄農家にとって一番緊張する季節です。
これは摘粒といい、葡萄の房が綺麗で、形が良くなるように粒を落
として調整します。花切り同様、何千何万という房を、整形します。
この摘粒は、地道で結構葡萄の形の優劣を決めるため神経を使い
ます。
それにしても、う〜〜む、肩が痛い。(笑)
摘粒が終わると、袋をかけ、あとは大きくなるのを待つだけ。写
真はロザリオ・ビアンコ。これでもあと出荷するまであと半月以
上かかります。
どれほど肥大するのか・・・楽しみです。
8月中・下旬になると、巨峰が熟し始めます。9月も上旬くらいに
なると味は極上になります。またこの頃ロザリオ・ビアンコが熟し
始めます。
両者の詰め合わせ(地方発送)はグリーンと、紺色のコントラス
トで、ホントに美しいですよ。
10月に入り収穫が終わります。すると、葡萄の葉は、枝に養分
を蓄えた後、紅葉し始め落葉します。葉っぱさん、一年間ありが
とうございました。又来年一緒にがんばって、美味しい葡萄をつ
くりましょう。
12月に入ると、ほとんどの枝は葉を落とします。さ、剪定(せんて
い)作業の始まりです。剪定は、不要な枝を切ったり、棚面に均
等に枝を配分したりなど、簡単なように見えます。が、実際はかな
り日頃使わない頭をフルに使います。(笑)
経験上、葡萄の良し悪しの半分位は、この剪定作業で決まります。
剪定を間違うと、芽がでて葉が茂るころに様々な余分な作業が必
要に・・・

樹との相談をを十分にしないとネ。あーこわい。切ったら継ぐ事はで
きません(泣)
切った後に毎年、「これで良かったかな?あーしないで良かったか
な??」と後悔と開き直りばかり(笑)

今年も、いい芽が出来ますように・・・・